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工芸と暮らす

 工芸は、陶磁、漆、染織、金工、木竹、人形、ガラスなどの分野があり、それぞれの材質独自の制作工程を経て、日常生活で使う道具として作られています。そのため、皿、碗、箱、籠など、用途(食べる、書く、しまう等)に応じたかたちをしています。
 ところで、現代の工芸は、大きく次の三つに分類できるでしょう。一つは、使う器のかたちをしていますが、作品単体でも鑑賞を楽しむことができる「鑑賞を主とする工芸」。二つめは、自由な造形(動物や人、抽象的なモチーフ)でありながら、制作工程のルールに則りつくられた「造形的な工芸」。最後は、具体的な「用途に即した工芸」です。
 本特集では、飾皿のような大皿、花瓶や人形などの「鑑賞を主とする工芸」と、食事の時に料理を盛る器、箱や棚の収納具のほか、着物や茶道具などの「用途に即した工芸」を紹介します。
 ここで食器の富本憲吉《染付藤文向付》を紹介します。富本は東京移住後、生活のなかに安価で芸術性の高いやきものを提供することを志向し、そのための量産方法を考えていました。その一環として、地方の窯業地へ出向き、富本が見本を作り、現地の陶工に同じものを作らせる方法と、既製素地に絵付けをするという方法で量産化を目指しました。本作は1930年に長崎県波佐見町で絵付されたものです。波佐見は江戸時代より陶磁器生産地の一つで、「くらわんか碗」という丈夫で廉価な染付碗が江戸時代後半人気を博します。
 生活に根ざした工芸の数々。あなたはどれを使ってみたいですか?

日時

令和3年4月18日(日) ~令和3年5月23日(日)

場所

石川県立美術館

料金

要観覧料

お問い合わせ

石川県立美術館
〒920-0963 石川県金沢市出羽町2-1
[電話番号] 076-231-7580
[FAX] 076-224-9550
[Mail] ishibi@pref.ishikawa.lg.jp

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