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三島由紀夫生誕100周年記念/朗読劇*三島由紀夫作「近代能楽集」より「班女」「葵上」

恋人を待ち焦がれる花子。失った愛に惑う六条御息所。三島由紀夫は悲恋を生きる二人を、穢れなき美しい宝石として鮮やかに甦らせました。

YouTube<予告編>三島由紀夫作「近代能楽集」より「班女」「葵上」
https://www.youtube.com/watch?v=FU6vAhceUd8

TikTok<予告編>三島由紀夫作「近代能楽集」より「班女」「葵上」
https://www.tiktok.com/@asanogawaclub/video/7381686466394475777?is_from_webapp=1&web_id=7253433994012100104


「班女」
 
恋する二人吉雄と遊女花子は、また逢う日のために扇を交換した。花子は吉雄から受け取った「雪の扇」を胸に再会を待った。しかし吉雄は約束の日に現れず、花子は三年の月日を過ごすうちに狂女となった。この物語は班婕妤の漢詩「怨歌行」にも材があった。婕妤は、前漢時代の成帝が寵愛する側室だった。しかし趙飛燕に愛顧を奪われ、怨歌行の中で「白絹で作った扇の、純白で潔白で穢れのない白さは霜や雪のようで、まるで満月のようだ」「この扇は秋の季節には屑籠に捨てられてしまう」と吟じ、我が身を秋の扇のようだと悲しんだ。また、紫式部は「源氏物語五十帖・東屋」で薫がふと口ずさむ詩句に「班女閨中秋扇色」を連想させ、浮舟の持つ白い扇に不吉さを暗示させた。のちに浮舟は薫と匂宮との三角関係に苦しみ出家する。三島由紀夫作「班女」では、花子が持つ雪の扇は、吉雄にとって不吉な扇となることに。


「葵上」
 
「葵上」は「源氏物語」と「謡曲葵上」に材を得ていた。源氏物語の主人公光源氏は、文武に優れた才能を持つ美貌の青年だった。苦悩を抱えながら多くの女性達と恋愛を重ね、地位を確立して栄華を極めた。「第九帖・葵」では、賀茂祭で光源氏の愛人六条御息所と葵の上の従者達が争い、御息所の車が壊される。懐妊していた葵の上はそれ以来、御息所の生き霊に取り憑かれ容体が悪くなり出産後亡くなる。「謡曲葵上」では、六条御息所の怨霊に取り憑かれた葵の上を巡り、御息所の怨霊と法力を持つ小聖とが戦い怨霊は成仏する。三島由紀夫作「葵上」では、生き霊として現れた六条康子が、霊力によって光の愛を取り戻そうとする。光は一時的に生き霊から逃れるが、再び呼び戻され、葵を病室に残したまま、ドアの向う側の妖しい世界へ誘い出される。後には空しく葵の死が遺されるのだった。

日時

令和6年9月22日(日)18:00~19:15/9月23日(祝)14:00~15:15/18:00~19:15

場所

金沢能楽美術館(石川県金沢市広坂1-2-25)

料金

ネット予約券・前売り券 2000円
当日券 2300円

予約

ネットご予約・各回50席
ご予約はお早めに

お問い合わせ

朗読小屋浅野川倶楽部
https://www.asanogawaclub.com/contact

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